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>詩>
岩本敏男詩集
>一九五四年作品>雀坂
雀坂
踏切をわたって
赤いポストが立っている
そこでぽくは立ちどまる
ぽくは けさもここまで
何人かの人たちと
すれちがってきたが
追いこしていくバイクのほこりに
顔をそむけて
右に左に
「きみ 苦しくないか」と
呼びかけ
話しかける人をもたなかった
ぼくはふりかえる
ポストの口に手を入れる
人ごみにまじって
べん当箱一つ
坂を上りはじめる
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