もくじ>詩>岩本敏男詩集>一九五二年作品>馬

馬はつながれて荷車をつけて
藁をたべていた
起重の鉄骨は 低い天にいて
ひずめの金具はとりかえられて
貨車は 集荷していた
景色はくもって
荷車はきしんで
起重は天をなお低く
馬は首を上げて くつわをかんだ
金具を赤く光らせて
くいつくぶとに耳をうごかせて
道は坂を下って
暮がたの山へつづいて 馬は
あるいていった
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