もくじ
>詩>
岩本敏男詩集
>一九五二年作品>にわとり
にわとり
やめてくれ と
おれはおやじにたのんだんだ
だが かわりにおまえがたまごを生むのかと
おやじは水っぱなをすすって
さかさにして ひとひねり
なわきれであしをしばりつけた
セメンぶくろにいれて
かしわ屋へつれていってしまった
おれは はらがたって
にわとり小屋へはいって
おやじのことを
くそたれ、といってやった
きたない雪が
しきわらの上にこごえついていた
○
一時間もしゃがんでいたが
たまごは生めなんだ
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